ここしばらく、自分の会社の売上につなげるために、法人向けの仕事を探していました。
法人向けの仕事を探して気づいたこと
一人社長、一人社員、一人開発者という立場で企業から仕事を受けようとすると、仕事の内容以前に、「この会社に任せて大丈夫なのか」という信頼の壁があることを感じます。
実際、企画ビズというサービスを利用していたときには、ある時間になると仕事の依頼が一斉に届きました。ただ、その仕事について打ち合わせをするためには、まず限られた枠に入らなければいけません。
その枠は一瞬で決まってしまいます。枠に入れなければ、打ち合わせすらできません。自動化などを使って枠を確保する方法も考えましたが、そこまでして打ち合わせに進めたとしても、一人会社であることを理由に足元を見られてしまう可能性があります。
「仕事をもらうために、ここまでしなければいけないのか」と思いました。
マーケティング契約でも感じた違和感
法人向けの仕事を探す過程では、マーケティング会社との契約でも疑問を感じる経験がありました。アイドマ・ホールディングスとの経験も含め、ここでは自分が実際に経験した範囲の話として書きます。
サングローブという会社とは、マーケティングによって自社サイトに見込み客を呼び込むという説明を受け、担当してくれた方の印象もよかったため契約しました。「これなら仕事につながるかもしれない」と思ったからです。
しかし、契約前には費用がほとんどかからないような説明に受け取っていた一方で、実際には「Easier(イージア)」というシステムでホームページを作り、そのページへのアクセスをGoogle広告で集める仕組みでした。
Google広告を出すには広告費が必要です。広告費がなくなると、追加でお金を振り込んでほしいと言われました。事前に受けた説明と、契約後に実際に必要になった費用との間に、かなり差があるように感じました。
さらに、広告を始めた後は、掲載した電話番号に無言電話や営業電話が非常に多くかかってくるようになりました。一方で、私のところでは、サービスを必要としているエンドユーザーからの電話や問い合わせメールは確認できませんでした。
広告の効果もこちらからは分かりにくく、何が起きているのか判断できないまま、費用だけが発生していく。その結果、「話が違う」と感じ、騙されたとしか思えないような気持ちになりました。現在は、そのシステムの利用を実質的に止めています。
一人会社では、法人の顧客を得ることが難しい
こうした経験を通じて、一人社長の会社に対して法人の顧客やユーザーをつけることは、思っていた以上に難しいのだと分かりました。
もちろん、すべての法人やサービスに当てはまる話ではありません。ただ、少なくとも今の自分の会社の規模では、法人向けの仕事を取るために多くの競争や営業活動を経ても、対等な立場で見てもらえるとは限らない。
「ここまでしないと仕事が取れないのか」と考えているうちに、法人向けの仕事を追いかけることに少し冷めてしまいました。いったん、法人向けの仕事を取ることは諦めようと思います。
ものづくりの原点に戻る
ただ、もともと自分は、仕事を取ってくることよりも、ものを作ることが主体の人間です。自分の会社の売上を上げたいという目的は変わりませんが、その方法を見直すことにしました。
無理に法人向けの仕事を追いかけるより、自分でアプリを作り、必要としている個人の方に直接届ける。そのほうが、自分には合っているのではないかと思うようになりました。
これが、今回の「原点回帰」です。
現在、対応できているアプリの数はかなり少なくなってしまっています。まずはそこを、もう一度少しずつ増やしていきたいと考えています。
また、WindowsとMacの両方に対応していることも、改めて自分たちの強みとして打ち出していきたいと思っています。
そのために重要になるのが、ブラウザを操作する機能です。最近のWebサービスはブラウザ上で動くものが多く、対応するには、できるだけ最新のChromeに近いブラウザ環境が必要になります。
技術的に難しい部分もありますが、AIの力も活用しながら、これまでC#でしか実現できなかった機能を、再びC++でも動かせるようにしていきたいと考えています。
今後の予定
まずは、次の順番で対応を進める予定です。
- チケットぴあとローチケの対応を更新する
- ローチケの発売開始とリストックを検知できるように修正する
- 完成している羽田空港アプリをリリースする
- TIGET(チゲット)とLivePocketに順次対応する
- 今後要望があったサービスを、優先順位を考えながら追加していく
法人向けの仕事探しで遠回りしたからこそ、改めて自分は何をしたいのかが見えてきました。
自分で作り、必要としている人に届ける。これからは、ボットやアプリを作ることにもう一度集中していきたいと思います。

