週4日労働に思うこと

https://qz.com/work/2023522/the-four-day-workweek-is-finally-catching-on

上記の記事で、イギリスが週4日労働の社会実験を行った結果が書かれている。このことについて、私見を述べたいと思う。

私は、社会人になったころから、技術を磨くためにはどうしたら良いかを考えていた。人付き合いはあまり興味が無かったが、仕事を得るためにはコミュニケーションも必要だとも思っていたので、人付き合いが下手なのは自覚していたがそれなりに頑張っていた。

2019年3月以降、新型コロナが蔓延して、飲み会などの人との関わり方が社会全体として変わったことで、より実力重視な考え方が強くなったように思う。フィフティアラウンドになって思うことは、昔は知識が少ない代わりに体力で乗り切っていた部分が多かったが、今は体力が減った代わりに知識は増えているため、効率的な働き方をしたいと考えるようになっている。

会社員時代に理解できないことの1つが、技術よりコミュニケーションを重視している点である。会社は売上・利益があれば会社運営としてはどんな形であれ、会社の慣習を続けていけば良いとは思うが、進捗報告を部内で共有するイベントが必ず存在していた。

直接仕事しない人の情報を聞いたところで、自分のパフォーマンスにはほとんど影響しないのだが、誰一人としてこのイベントに疑問を持っている人はいなかった。

従業員が多ければ多いほど共同作業が必要になるから、会議が多くなるのは必然だと思うが、会議中は生産性ゼロである。何も成果物は上がってこない。こういう時間が必要だからこそ週5日働らくことで時間稼ぎ(時給稼ぎ)をしているのではないだろうか。

私は今、1人で仕事している。お客様との会議はあるがそれ以外は自分が動ける時間しか存在しない。若いころに比べて体力が落ちていることもあるだろうが、週5日間、同じペース、モチベーションで仕事をするのは非常に難しい。私自身集中力がある方ではないが、5日集中し続ける作業ははっきり言って無理だ。

以前の会社では、とにかく雑談があちこちで多く煩わしかった。そんなとき私はBOSEの本気ヘッドホンで周囲の音を消して、作業に没頭していた。雑談するということは、集中していない時間であり、そうやって時間を潰している訳で、週5日の集中は一般的に無理なのである。

以前、仕事でドイツの会社と仕事をしていたことがあるが、労働時間が週あたり6時間×5日に制限されていて、それ以上働いた場合は企業が罰金を国に払わなければならないという法律が定められている。私からすれば仕事が全然進まない感じを抱いていたが、そのときは私が若くて体力があったからなのだと思う。

表題の実験では、週4日労働にしても売上は微増したようで、生産性は変わらない(むしろ増えている)ことが分かったらしい。(当てはまらない企業も一部存在したらしいが。)

今日本は物価の上昇に連動して給与アップの動きが広まっている。日本も変わっていかなければ海外の先進国に遅れを取るばかりなので、生産性向上のために週4日労働の社会実験をして欲しいと思う。